【国際】動物園の苦肉の策で登場させた「パンダ犬」が評判に―中国メディア
【国際】動物園の苦肉の策で登場させた「パンダ犬」が評判に―中国メディア
中国では、江蘇省にある泰州動物園がこのほど公開した「パンダ犬」の2匹が評判になった。多くの人が撮影してSNSに投稿している。中国メディアの上遊新聞が伝えた。
投稿者の一人であるCさんによると、5月3日に同動物園の近くを通りかかったところ人だかりがしており、路上駐車も多くて道路は渋滞気味だった。そこで、自分も20元(約420円)を支払って入園することにした。多くの人の後を進んで飼育場所に到着してから「パンダ」ではなく「パンダ犬」と気づいたという。
泰州動物園
動物園側はパンダではなく犬であることを、隠していない。飼育場所の表示板には「名称:パンダ犬」「特定の純血犬種ではなく、パンダに似た姿のペット犬です」などと書かれており、トリミング(毛刈り)や毛染めを施したことも明記されている。
Cさんは、「パンダ犬を見ようと行列ができていることには驚きました」「ジャイアントパンダを見たことは何度もありますけど、パンダ犬は初めて見ました。おもしろかったです」と述べた。
動物園関係者によると、パンダ犬は5月1日に始まるメーデー連休になって公開した。動機は「園にはパンダがいないので、空白を埋めたかったのです」と説明した。パンダ犬に仕立てたのはチャウチャウという種類の犬という。パンダ犬を見るのに特別料金は必要なく、通常の入園料を支払えばよい。今のところ見る人が多くて列に並ぶ必要がある。
泰州動物園
中国では、チャウチャウに毛染めを施したことについて、「動物虐待ではないのか」という疑問の声が出た。獣医師によると、毛染めの作業中に犬が乾いていない薬剤をなめたりしなければ、大きな問題はない。ただし、人の毛染めと同じように毛や皮膚、毛根などを傷めるリスクがあるので「あまりお勧めはできません」という。また、毛染めの作業には細かい技術が必要なので、料金はかなり高額になるはずという。(翻訳・編集/如月隼人)