駅トイレでくも膜下出血を発症して死亡、遺族が1億円超の賠償求め提訴、東京メトロ「設備を点検する法的義務ない」

駅トイレでくも膜下出血を発症して死亡、遺族が1億円超の賠償求め提訴、東京メトロ「設備を点検する法的義務ない」

東京メトロの駅の多機能トイレ内で2021年、会社員男性(当時52歳)がくも膜下出血を発症して死亡したのは、駅側の対処が遅れたことが原因だとして、和歌山市在住の遺族が同社に約1億700万円の損害賠償を求め、和歌山地裁に提訴していたことがわかった。同社は訴訟で「男性の死亡と当社の対応に因果関係はない」と争う姿勢を示している。

訴状などによると、男性は21年6月7日、日比谷線八丁堀駅の多機能トイレで、くも膜下出血を発症して転倒。約7時間後に警備員に発見され、病院に搬送されたが、死亡が確認された。

トイレには、押すと駅事務室に異常を知らせる非常ボタンと、30分以上の在室を検知すれば自動で駅事務室に通報する装置があった。ところが、非常ボタンはブレーカーが切れて電源が入っておらず、通報装置はトイレと駅事務室をつなぐケーブルが敷設されていなかったという。

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