【甲子園】京都国際・投手「優勝したら撃たれないかと心配してた」[8/25] [ばーど★]
【甲子園】京都国際・投手「優勝したら撃たれないかと心配してた」[8/25] [ばーど★]
(略)
■不安を吐露「優勝したら撃たれないかな」
岩淵はいかにも楽しそうに言う。
「校歌を歌っているときの選手の顔、よーく見てくださいよ。チラチラ周りの様子を気にしているんですよ」
3番手投手の長田塁は、その理由をこう語る。
「歌っていると、何かされるんじゃないかなと思っちゃうんで」
長田いわく、なぜ韓国語の校歌なのかという外野の批判的な声は嫌でも目や耳に入ってきてしまうのだという。
「応援されていないような気分になってきてしまいます……」
優勝した後も、長田のところへ行った。
――優勝して歌う校歌はいつもとちょっと違った?
「昨日ぐらいから、みんなで『優勝したら撃たれないかな』って心配してたんです。校歌を歌うときも最後なんで全力で歌おうと言ってたんですけど、『撃たれへんよな』みたいな感じで。怖かったんですけど、全力で歌えたんで、いつもとは違う校歌でした」
■優勝前日の主将「慶応さんの動画を見て…」
「4番・ショート」で、キャプテンも務める藤本陽毅は決勝戦の直前、ユーモアたっぷりにこんな心配を吐露し、記者陣を笑わせていた。
「昨日、眠れなかったんです。優勝したいっていう気持ちはやまやまなんですけど、優勝インタビューのことを考えると緊張しちゃって。去年の慶応さんの優勝インタビューを動画で見て。やっぱ頭がいい高校と、悪い高校の差があるんで。比べられるじゃないですか」
そうは言っていたものの、藤本の優勝インタビューは朴訥で、胸を打つものがあった。
「ほんとに、今、ここに立っているのが夢みたいで、あの……ほんとに、あの……ほんとに夢みたいで、頭が真っ白といいますか、ほんとに言葉が出てこないです」
閉会式を終え、インタビューのための控え室に戻ってくるなり藤本は「やってもーたー! 全国に恥をさらしてもーたー!」と床でのたうち回っていた。
■「辛かった」批判を受ける現実
そんな藤本に決勝後の取材で初めて校歌は歌えるのか尋ねてみた。藤本は急に真剣な顔つきをした。そして、少し間を置き、力強く返してきた。
「はい!」
さすがキャプテン。見本のような答え方だった。
京都国際の選手はほとんどが関西圏出身だが、藤本は福岡出身だ。「守備が好き」と話す藤本は、2020年に京都国際から日本ハムにドラフト3位で入団した上野響平(現オリックス)の守備に一目惚れし、自ら京都国際に入部志願書をFAXしたのだという。さまざまな批判にさらされたが、その最初の志が藤本を支えていた。
「京都国際に入ったのは、小牧(憲継/監督)さんのもとで野球がしたいという思いだけでした。なので入ってから、いろいろ言われていることを知りました。(校歌のことだけでなく)僕たちのことを言われていることもあったので、そこは辛かったんですけど、小牧さんだったり、応援してくれた方々に感謝の気持ちを伝えるには勝つしかなかったので、絶対に勝ってやろうと思っていました」
藤本にも優勝したあとに歌った校歌の感想を尋ねた。
「ちょっと違ったんですけど……、あのときはもう優勝インタビューのことしか頭になかったです」
やや逃げられた気がした。
2年生の声も聞きたかった。彼らはもう1年、勝つたびに韓国語の校歌を歌わなければならないのだ。「5番・ライト」の長谷川颯は遠慮気味にこう漏らした。
「そうですね……。もう少し、考えて欲しいですね」
以下全文はソース先で
ナンバー 2024/08/25 11:03
https://number.bunshun.jp/articles/-/862780
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