【黒です】東京都プロジェクションマッピング事業 48億円、入札の申請、認可、責任者…全部「同一人物」…開示は「ほぼ黒塗り」

【黒です】東京都プロジェクションマッピング事業 48億円、入札の申請、認可、責任者…全部「同一人物」…開示は「ほぼ黒塗り」

申請した人、認可した人、入札の責任者…全部「同一人物」!?

「申請した人も認可した人も、入札の責任者も全部同一人物。そんな不思議なことってありますか。まったく入札の体をなしていないですよね」

これは、東京都が2年間で約48億円をかけて行っている東京都プロジェクションマッピング事業の入札関係資料を開示請求したことで判明した、Xアカウント名「taka1984」さんの驚きの言葉だ。

都庁舎の外壁などを使って映像を映し出すプロジェクションマッピングには、SNSで「無駄」「下品」「パチンコ屋の新装開店みたい」「都庁近くでは生活に困窮した人達の炊き出しが行われているのに」といった非難の声が噴出している。

いったいどこに48億円もの大金が使われているのか。

都が発表している48億円の内訳は、都庁舎(PM)事業16.5億円(’23年度7億円、’24年度9.5億円)、
民間との協力等によるPM展開事業20.4億(同10.5億円、9.9億円)、PM国際アワード事業9.6億円(同4.8億円、4.8億円)、東京PM促進支援議場2億円(同0.6億円、1.4億円)など。
しかし、これらは場所別の大まかな金額であって、都民の知りたい「内訳」は、それじゃない。

ちなみに、この事業の運営は、’24年8月まで東京都の入札指名停止中の「電通」グループ会社「電通ライブ」が行っていることが、今年3月の「よい旅ニュース通信」の取材・報道でわかっている。では、電通ライブへの発注や金額はどのように決まったのか。

そこで、taka1984さんが開示請求した結果、明らかになったのが冒頭の衝撃の事実だった。

「プロジェクションマッピング実行委員会で入札を行っており、当時の実行委員会委員長で観光部長だった向井さんが、入札の委員長もしていました。入札で決める決定権を持っている人が実行委員長本人ということです。

しかも、選定委員5人の中には、東京都産業労働局観光部の課長が2人。向井さんを含め、入札の選定委員5人中3人が観光部関係者ということです。ちなみに、非開示とされた他の2人は外部有識者だそうです。

これまで東京都に対してさまざまな開示請求を行ってきましたが、申請した人と認めた人、入札の責任者が全員同一人物なんてケースは初めてですよ」

「入札には受託した電通ライブと、博報堂プロダクツの2社が参加していましたが、審議は10分のみ。

「入札の資料が開示された中に、1つ決定的なもの、議事録がないんです。黒塗りだらけの英語スピーキングテストでさえ議事録は出ているのに。

活発な意見が出なくなるからなどの理由で、議事録が非開示とされるものもあります。しかし、今回は非開示ともされていないので、『不存在』なのだと思います。

どういうふうに入札を決めたかの記録が全くないなんてこと、あるのでしょうか。本当に10分の中で2社の審議は行われたのでしょうか。談合だったのではないかなどという憶測もしてしまいそうです」

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