「僕には歌舞伎しかない。許されるなら舞台に立ちたい」市川猿之助、まずは裏方としての復帰を模索

「僕には歌舞伎しかない。許されるなら舞台に立ちたい」市川猿之助、まずは裏方としての復帰を模索

1年前の令和5年5月18日、歌舞伎俳優、市川猿之助=本名・喜熨斗(きのし)孝彦=(48)の東京都目黒区の自宅で、両親が倒れているのが発見された。猿之助はその後、前夜に向精神薬を服用させて両親の自殺を手助けしたとする自殺幇助罪で懲役3年、執行猶予5年の有罪とした東京地裁判決が確定。1年がたつ今も表舞台から消えたままだが、まずは表に出ない形での〝復帰〟も探っているようだ。

所属事務所との契約も、猿之助自身の申し出で11月17日付で終了している。だが一切の活動を停止しているわけではないことも明らかになった。

「送る会」の際、猿翁さんの長男で、歌舞伎俳優の市川中車として澤瀉屋の一員でもある香川照之(58)は、いとこの猿之助の近況をこう説明した。2月から上演開始のスーパー歌舞伎「ヤマトタケル」で主役を演じる香川の長男の團子(20)が、猿之助から直接、演技指導を受けていると明かしたのだ。

公判の最終意見陳述で「僕にしかできないことがあればそれをさせていただき、生きていく希望としたい」と語った猿之助。裏方ではありながらも歌舞伎と関わり、自らの非凡な芸を伝えていくことが、「僕にしかできないこと」の一つであることなのは間違いない。一方で取り調べの際にはこう供述していたことも明らかになっている。

「自分には歌舞伎しかない。許されるなら舞台に立ちたい思いがある」

続きを見る