【社会】クシですくとシラミと卵が大量に…子供に急増するシラミ感染の実態と対処方法――仰天ニュース

【社会】クシですくとシラミと卵が大量に…子供に急増するシラミ感染の実態と対処方法――仰天ニュース

シラミに感染してしまったら、家族全員にも広がる可能性があるので、しっかりとした対処が必要ですね。毎日のヘアーケアも大切ですね。

大事件ばかりがニュースではない。身近で巻起こった仰天ニュースを厳選、今回は反響の大きかった記事より、いま再び話題になっている記事に注目し紹介する!(集計期間は2018年1月~2023年12月まで。初公開2021年10月23日 記事は取材時の状況)
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◆保育園からまさかの電話

 保育園からの電話は耳を疑うものだった。

「Aちゃん(※我が家の次女)の頭からシラミが見つかりました」

 昼過ぎの保育園からの電話。スマホの着信を見て「あぁ……また熱を出したのか……」と思い、憂鬱な気持ちで出ると、思いもよらない言葉に一瞬耳を疑った。

 保育士の方によれば、他の園児の父兄からシラミが見つかったと連絡があり、園児たちの頭髪を全員チェックしたところウチの娘からも発見されたというのだ。ただ、熱が出たわけではないので、お迎えは夕方でも大丈夫ということで電話を切った。

◆さして珍しいことではない!?

 戦後の子供じゃあるまいし、シラミとは……と思い、調べてみると近年、子供たちの間ではシラミの感染が増えており、子供から大人へ感染するケースも珍しくないという。

 実際、娘が通う保育園の保育士さんに話を聞くと「1年に1〜2件は出る」という。また、知り合いの保育士にも話を聞いたのだが、こちらも同様に「年に数人は出る。珍しくないもの」という返答だった。

 昭和と今では飛躍的に衛生面ではキレイになり、シャンプーなどのヘアケア商品も昔とは比べものにならないほどよくなっているにもかかわらず、アタマジラミが増えているとは……。

◆なぜ今、アタマジラミが増えているのか?

 こうしたアタマジラミが増えている背景について、アタマジラミ駆除シャンプーを販売しているダンヘルスケアでは、このように解説している。少々長いが引用させていただこう。

〜以下引用〜
かつて日本に多くいたアタマジラミは、第二次世界大戦後、有機塩素系の殺虫剤DDTの大量散布によりほとんどいなくなりました。しかしその後、DDTの毒性や土壌汚染などの弊害が指摘され、1971年に殺虫剤としてDDTの製造は中止になりました。ちょうどその頃、海外交流が盛んになり、アタマジラミが日本に持ち込まれたことから、アタマジラミは再び増えはじめ1980年にその発生はピークを迎えました。

当時はアタマジラミに使用できる薬剤がありませんでした。そこで、厚生省(現厚生労働省)の指導により開発されたのが、ピレスロイド系殺虫剤のフェノトリンを主成分とした「スミスリン®パウダー」でした。

1981年に発売され、80年代後半にはアタマジラミはいったん減少したのですが、90年代に入って再び、小学生や幼稚園児、保育園児の間で増加し始めました。シラミを知らない世代が親になり、子供の頭に感染しているアタマジラミに気づかないため、感染が拡大していると推測されています。
(ダンヘルスケア株式会社HP「シラミ講座1」より引用)
〜引用以上〜

 強い殺虫剤がなくなったことと、シラミを知らない親世代が増えたことで子供たちの間でアタマジラミが増えているというのだ。

◆駆除グッズは専用の櫛とシャンプー

 娘が帰宅する前に用意したのは、アタマジラミ駆除シャンプーのスミスリン、そしてアタマジラミと卵を除去できるニットピッカーフリーコーム(以下:ニットピッカー)という目の細かい鉄の櫛。

 そしていざ“しらみつぶし”なのだが、お迎えで保育士さんから「洗面器にたっぷり獲れました……」と衝撃の事実を告げられ、戦々恐々としつつニットピッカーで頭をすくと……。

 えっ!?

 何コレ……これ全部アタマジラミ?

 うわっ! デカっ!

 なんと数回、ニットピッカーですいただけで、10匹近い成虫と同じ数くらいの卵が……。もう、ここから我が家はパニック

 耳の後ろをよくよく見ると、小さなフケのようなものが髪の毛にまとわりついている。そして、地肌を見ていくと……いました、親玉級のデカいヤツが。もう、見ているだけで頭どころか全身が痒くなってくる。

 こうして30分ほど掛けて、次女の頭を文字通り“しらみつぶし”にしたわけだが、これで終わりではない。こんどは家庭内感染の有無を調べると……お姉ちゃんも感染していることが発覚。

 その後、お姉ちゃんの頭の駆除と子供たちの布団と枕のカバーを急いで洗濯&乾燥、部屋の掃除。その後、風呂場でスミスリンを使って子供2人をシャンプーと、地獄のような一夜を過ごしたのである。

◆シラミの卵はなかなか取れない

 皮膚科の先生にも話を聞いた。

「アタマジラミの卵は、ヘアキャットという髪の毛につくゴミやフケにも似ているけど、決定的な違いはなかなか取れないこと。爪でつまんでもなかなか取れなかったら、アタマジラミを疑ってみてもいいかも。

 卵は6〜10日で孵化するから、3日に一度スミスリンでシャンプーして成虫を駆除しつつ、毎日櫛でしっかり駆除していくこと」

 確かに目視で確認して卵を取ろうとしても、これがなかなか取れない。ニットピッカーを使ってようやく取れるという感じだった。それでも取れない場合は髪の毛ごと切ってしまったほうがいいのだとか。

◆1〜2週間で完全駆除できる

 しっかりやれば1〜2週間ほどで駆除も完了するという。また、アタマジラミは不衛生だからなるというものではなく、誰でも感染するリスクはあることも知っておいてほしいと付け加えられた。

 結局、我が家はお姉ちゃんは10日ほど、次女は2週間かかって完全に駆除ができたが、毎日櫛ですいてシャンプーを丁寧にするだけで、かなりの手間と労力になったのはいうまでもないこと。

 実はそんなに珍しいことではないシラミ感染。シラミを知らない世代が親になったために増えたとは、なんとも皮肉なことである。

文/谷川一球

【谷川一球】
愛知県出身。スポーツからグルメ、医療、ギャンブルまで幅広い分野の記事を執筆する40代半ばのフリーライター。

シラミというと、頭が痒くなると思われがちだが無症状のケースも珍しくないとか。実際、我が家の娘は「ちょっと痒かった」くらいだった

(出典 news.nicovideo.jp)

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