【長崎】フリーランスのアマゾン配達員、組合員だけ移籍の声かからず「露骨な組合員切り」
【長崎】フリーランスのアマゾン配達員、組合員だけ移籍の声かからず「露骨な組合員切り」
男性は労働組合、東京ユニオンのアマゾン配達員組合長崎支部を、2022年9月に仲間と結成。役員として活動してきた。
男性らアマゾンの商品を扱うフリーの配達員が契約する2次下請け企業(埼玉県川口市)に対し、1次下請け企業(横浜市)が、アマゾン商品配達の委託契約を4月8日で打ち切ると通告してきたのは、昨年12月のことだった。
撤回を求めて1次下請けに団体交渉を申し入れたが拒否され、苦渋の決断で3月8日にストライキ。さらに1次下請けによる不当労働行為の救済を東京都労働委員会に申し立てるなど手を尽くした。それでも何も変わらなかった。
男性は契約解除について「複合的な要素が重なったと思う」としながらも労組結成が大きな要因と感じている。労組に入らなかった配達員の多くは別の2次下請け企業に移籍を持ちかけられたが、組合員には声がかからなかった。
男性は「無念さはある」とつぶやく。「ただ、間違ったことを『おかしい』と指摘してきたことに悔いはない。事故もなく、真面目に働いてきた自分や仲間たちが首を切られ、世間ではドライバー不足なのに移籍もできない。こんな露骨な組合員切りがあったことを知ってほしい」と言葉に力を込めた。