ひろゆきが「女性ではない」と誤情報を拡散したボクシング女子イマネ・ヘリフ、誹謗中傷に法的措置「誰がこの差別を始めたのか明らかにする」

ひろゆきが「女性ではない」と誤情報を拡散したボクシング女子イマネ・ヘリフ、誹謗中傷に法的措置「誰がこの差別を始めたのか明らかにする」

 ボクシング女子66キロ級で金メダルを獲得したイマネ・ヘリフ(アルジェリア)が、インターネット上の誹謗中傷に対して法的措置を取ったことが分かった。複数の海外メディアが報じた。

◆“性別疑惑”の女子ボクサー、イマネ・ヘリフのインスタに書き込み相次ぐ

 ヘリフは9日に行われた決勝で勝利し、金メダルを獲得。だが、今大会に女子57キロ級で金メダルを獲得したリン・ユーチン(台湾)とともに、昨年に国際ボクシング協会(IBA)主催の世界選手権で性別適格性検査に不合格となり出場できなかった経緯がある。このため、競技が始まる前からインターネット上では、2人に対する根拠のない誹謗中傷が書き込まれていた。

 さらに、初戦で対戦相手のイタリア選手が開始早々にパンチを浴びて棄権したことで、騒動は拡大した。右派として知られるイタリアのメローニ首相が「男性の遺伝的特徴を持つアスリートは女子の大会に参加させるべきではない」などと非難。日本でも大型掲示板「2ちゃんねる」創設者の「ひろゆき」こと西村博之さんが「元男性が、女子オリンピックボクシングに参加」「金玉取った男性」「トランスジェンダーは、トランスジェンダーであって、女性ではない」などとSNS上で誤情報を拡散した。

 へリフの弁護士は自身のX(旧ツイッター)で10日、パリ検察庁に刑事告発したと発表。「誰がこの女性差別、人種差別、性差別キャンペーンを始めたのかを明らかにすることになるが、このデジタルリンチを煽った者たちについても調べなければならない。ボクシング・チャンピオンが受けた不道徳な嫌がらせは、このオリンピックの最大の汚点であり続けるだろう」と声明を発表。ヘリフも金メダル獲得後に「私は女性として生まれ、女性として生き、女性として戦ったのです」と語っている。

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