実際に起こった事件系の怖い話
実際に起こった事件系の怖い話
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1: Mystery00:01:02 ID:msu63fDM4
- ・赤ゲットの男
昭和10年代のある雪の夜、とある小商人の家に一人の男がやって来た。男は頭からすっぽり赤い毛布をかぶっていて顔はうかがい知れなかったが、本家の家紋が入った提灯を下げていた。
男は「本家で急病人が出たので、家の人を呼んできてくれと頼まれた」と言った。それは大変と、亭主は男について出て行った。
細君は心配しながらも、子供たちを寝かしつけ、自分もうとうとし始めた。すると赤毛布の男が再びやってきて「病人はとても明日まで持ちそうにない。妻を連れてきてくれと旦那に頼まれた」と言った。
細君はすわ大変と、近所の親しい家に子供たちを預け、自身は男について出て行った。
そしてまたしばらくたつと、またも赤毛布の男がやって来た。今度は「良心が、子供たちを連れてきてくれと言っている」と言う。
しかしその家の細君は、もう子供たちは寝入ってしまっているし、この雪の中では風邪をひいてしまうからから明日にしてくれと言った。男は再度食い下がったが、細君が頑として応じなかったため、やがて不承不承去って行った。
数日後、その小商人の亭主と細君が惨殺体で発見された。犯人があの赤毛布の男であることは明らかで、家紋入りの提灯を持っていたことからもすぐに割れるものかと思われていたが、結局目星すらつかずに迷宮入りしてしまった。
亭主と細君のみならず、子供たちまでも一人一人おびき出して消そうとした手口から、この家に相当深い怨みを持っていたであろうこと、また子供だましの嘘で亭主も細君もホイホイ騙されておびき出されたことなど謎も多く、不気味がられた事件だった。
この事件のうわさが、当時流行した都市伝説『赤マント』の原型になったのでは? と言われている。