累計販売5万台超え、ニトリ「ゲーミング座椅子」が好調 コロナ禍生まれのアイデアはどう進化した?
累計販売5万台超え、ニトリ「ゲーミング座椅子」が好調 コロナ禍生まれのアイデアはどう進化した?
累計販売5万台超え、ニトリ「ゲーミング座椅子」が好調 コロナ禍生まれのアイデアはどう進化した? | ニコニコニュース
ニトリの「ゲーミング座椅子」が好調だ。2021年12月の発売以降、「快適すぎる」「いい意味で人をダメにする」「一度座ったら立ち上がりたくない」とSNSで話題となった。ラインアップも拡充し、シリーズ累計販売台数は5万台(24年3月現在)を突破している。
ゲーミング座椅子が通常の座椅子と大きく異なる点は2つ。可動式のテーブルとベルトの長さ調整ができるクッションが付いている点だ。
可動式のテーブルは48(幅)×28(奥行き)センチで、14段階のリクライニング機能を備えている。頭を支えるハイバックタイプの背もたれにも、テーブル同様14段階のリクライニングが付いているので、PC作業やゲーム、足を伸ばして座る、横になるなど、さまざまなシーンに対応可能だ。クッションは姿勢や用途に合わせて、背もたれ、首元、膝上など好きな場所に移動させて使えるようにしたという。
ゲーミング座椅子が生まれたきっかけは、コロナ禍だ。テレワークや家での時間が増えたにもかかわらず、「最適なテーブルや椅子がない」という消費者の声に着目した。
●PC作業とゲーム、両方のニーズに対応
同社の担当者によると、PCで作業する時とゲームをする時に求められるニーズは、似ているようで全く異なるのだという。「PC作業には、広いテーブルで画面から目まで適切な距離を取ることが求められます。一方、ゲームをするには、テーブルは狭くても首を真っすぐにし、より画面に集中したいという希望が多くありました」(同社担当者)
こうしたニーズを両立するアイテムが、付属のクッションだ。クッションを膝の上に置けば、テーブルの延長板となりPC作業がしやすくなる。ゲームをする場合は、テーブルの角度を調整し上に重ね置きすることで、高さを自分好みに上げることができる。また、背もたれとテーブルのリクライニングの角度を調整すれば、クッションを足置きにしてリラックスした姿勢がとれるという。
21年12月に発売したところ、「テレワークができるから」「ゲームができるから」「足をおけるから」というそれぞれの使い方に対する声の他、「その全部ができるからすごい」といった反響が寄せられたという。
●好評を受けて、ラインアップを拡充
ゲーミング座椅子の好評を受けて、同社はラインアップの拡充を図り、23年11月に「回転ゲーミング椅子」を発売した。同商品は、椅子での生活が多い消費者をターゲットに設定。「ゲーミング座椅子のような、1台でPC作業とゲームに対応する一石二鳥の家具を提案したいと思い付きました」(同社担当者)
回転ゲーミング椅子のサイズは、53(幅)×82(高さ)×69(奥行)センチ。背もたれのリクライニング角度を約90度に曲げれば、テーブルとして使用できる。ゲーミング座椅子と同じく、テーブルは14段のリクライニング機能を搭載した。また、逆向きに座ればPC作業やゲームなども可能だとしている。
約1年の開発期間の中で、最も苦労したのは、安定性の確保だという。テーブルが付いていることにより、重心に偏りがでるため、スムーズに回転盤が回らないという課題があった。何度もサンプルをつくり安定性・耐久性の確認を行い、偏りやガタつきがなく、安定した回転盤を仕上げた。
24年1月には「ゲーミング座椅子ワイド レバータイプ」を発売。同商品は、従来のゲーミング座椅子より座面幅・奥行きが9センチ広くなっている。ゲーミング座椅子を利用しているユーザーや社員から「テーブルの付け根があるため座れる面積が限られ、体格が大きい人は座るのに窮屈感がある」「背もたれが低いと、きちんと体がサポートされない」といった声が寄せられたため、開発したという。
開発時には、2つの調整を行った。1つめは、座面の面積を広げることによって、テーブルの高さとの整合性。2つめは、背もたれの高さを伸ばすことによって、折りたたんで梱包するためのサイズ感の整合性。いずれも、サイズを大きくしたことによる転倒防止リスクへを低減する狙いがある。
また、ギアの変更方法も見直した。従来のゲーミング座椅子で採用した「背もたれを後ろまで倒してから調節する」という方法から、「本体の横についているレバーでリクライニング」する方法へ変更し、操作の簡略化を図った。
多くの人から支持されている要因について、同社担当者は「シンプルで使いやすいこと」「ゲームをする人にはもちろん、しない人にも台付き座椅子として使用可能であること」を挙げる。今後の展開について、テーブルの面を木目にしたタイプや、キッズ向けのゲーミング座椅子シリーズを検討中だという。
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