なぜジム・ロジャーズは日本株で失敗したのか?その背景を探る
なぜジム・ロジャーズは日本株で失敗したのか?その背景を探る
――日経平均株価が2月22日、34年ぶりに史上最高値を更新しました。日本がバブル経済の絶頂期だった1989年12月29日の値を上回ったのです。この現象をどのように捉えますか?「誰が」「何が」株価を上げているのでしょうか?
日本銀行は膨大なお金を持っています。それを使って株を買いまくったから株価が上がっているのです。それは投資家にとっては良いですが、日本にとっては良くありません。さらに言うと、日銀はお金を刷りまくっていますよね。そのお金が株式市場に流れ込んでいます。
――円安はこの株高に影響していますか?
弱い通貨は往々にして株式市場にメリットをもたらします。それは株高のセオリーの1つですが、それよりも株高の主な要因は、やはり日銀が株を買いまくっていることです。
――23年10月4日にインタビューした際、「これから、日本株は史上最高値に戻るかもしれない」と話していましたね(参照『ジム・ロジャーズが日本株を「今」すべて売って大儲け!判断の理由を本人に直撃』)。つまり、今回の出来事はあなたにとって別に驚きでも何でもないですか?
そうですね。株価は間違いなく上がると思っていて、私も大量に日本株を買っていました。だから史上最高値を上回っても別に驚きではありません。
ただ、私はこの点を分かってはいたものの、数週間前に日本株を全て売るという失敗をしでかしました。
日銀が長期間にわたってやっていたことは分かっていたので、株を買うタイミングは逃しませんでした。通貨(円)も崩壊していました。つまり株を買うタイミングは良かったのですが、売るタイミングを間違えました。早過ぎたのです。それは失敗です。
――ブルームバーグは、過去1年の株の反発は外国人投資家によるものと分析し報じています。
ちょっと待ってくださいよ。その分析と報道は、日銀の行動を無視していますね。日銀はstaggering amount(よろめくほどの膨大な量のお金)を持っており、株や債券を買いまくっています。それが株価を上げているのです。ですから、外国人投資家が株価を上げているという意見にはあまり注目しない方がいいと思いますよ。
長期間あまり動かなかった市場が、いざ動き始めると、人々は興奮して飛びつきます。そうすると株価がさらに上がります。株価がさらに上がると人はもっと飛びつきます。これは世界中いつの時代も変わりません。今、日本で起きていることは市場が機能する仕組みそのものなのです。
抜粋
https://news.yahoo.co.jp/articles/2b07273c374b49f34a6a6e04aa9bec894965ee92
ジム・ロジャーズ激白「日本株を売り払った」「中国株は売るな」、バフェットの逆張りをした理由
2023年11月8日 5:25
https://diamond.jp/articles/-/331774