前明石市長が指示!エレベーター修理を急げ!
前明石市長が指示!エレベーター修理を急げ!
https://president.jp/articles/-/78466
2024/02/13 15:00
PRESIDENT Online
泉 房穂
税金の無駄遣いを減らすにはどうすればいいのか。前明石市長の泉房穂氏は「財源に余裕がないのに、惰性やことなかれ主義によって浪費しているケースは多い。私は在任中、予算の使い方を4段階にわけて決めていた」という――。(第2回/全3回)
※本稿は、泉房穂『10代からの政治塾 子どもも大人も学べる「日本の未来」の作り方』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。
日本にお金がないのではなく優先順位を間違えている
「予算がありません」「財源がありません」
……これ、政治家がよく言うセリフのランキング上位に入るんちゃうかな。
君もニュースなどで耳にしたことがあるかもしれません。政治家はよく、「お金がない」ことを理由にいろいろな言い訳をします。
でも、私たちからこれだけ税金をとっておいて、「お金がない」はずはないんです。断言します。お金は絶対にあります。あるお金をよくないことに使ったり、優先順位を間違えたりして、無駄に浪費しているだけなのです。
消費税を増税して法人税を減税したのも、優先順位を間違えた政策の一つですね。ここで、私が実際に実践してきた予算の考え方について紹介しましょう。何に予算を使うか、または何に使わないか。その基準を4つの項目に分けてみました。
(略)
「止まったら市民が怒るから」エレベーターを直したがる職員
これも実際にあった話。
ある日、市の公共施設の担当職員から、
「エレベーターの修理に予算を割いてほしい」と相談がありました。
「壊れてるんか?」と聞くと、
「壊れてはいないが、部品の保証期間が10年だから、そろそろ機械を交換したい」
と言います。
「止まったら修理すればいいから、今はそのままで」と返すと、
「止まってからでは市民が怒ります」と言う。
ちなみに、その場所にはエレベーターが3基設置されているので、1基止まっても何の問題もないはずです。それでもなかなか職員が引かないので、「もし市民が怒ったら、私がおんぶして階段を上がるから大丈夫や!」と言って、予算を一切つけませんでした。
結局そのエレベーターは、今も問題もなく稼働しています。
市の職員の多くは、問題が起きることを過剰に嫌う“ことなかれ主義者”です。このケースでは、何よりも市民から「エレベーターに乗れない!」というクレームが来ることを恐れて、壊れてもいないエレベーターを修理しようとする。そうやって余分な税金が使われていくわけです。
(略)
※全文はソースで。